それでもあなたと結婚したいです。
「花枝さんの部長さんにお礼をしなきゃいけないね。」
「えっ?」
「こんないい部屋、得意先から貰うわけないよ。きっと、チケットが貰ったものでここの宿泊券は部長さんのプレゼントだろうね。」
「白川部長……。千春さん!私、電話してきます!…それから、ロビーで部長にお土産買ってきます!」
「一緒に行こうか?」
「大丈夫です!先にお風呂使ってください!……行ってきます!」
私はロビーへ向かって小走りに駆け出していた。
(いつもヘラヘラしてるくせに、たまに格好いい事するんだから!)
心では悪態をつきながら顔がニヤけてしまうのを押さえられなかった。
(プレゼント買ったら恩着せがましく電話しよ!さぁ~て、何がいいかな?………部長、甘いの好きだしなぁ。)
ホテルのショップを一通り見ても今一ピンとこない。
(ちょっと、パークまで行ってみようかな?昼間見たショップのあのチョコ美味しそうだったし!直ぐに帰れば大丈夫だよね?)
ホテルを抜け出して私は夜のパークに飛び出した。
結構探し回ったが、中々昼間のショップに行き着かない。
「ヤバイ、訳分かんなくなってきた……さっきから結構時間経ってるし、千春さんに電話しとかなきゃ!」