それでもあなたと結婚したいです。
「おはようございます!」
火曜日、朝から元気に挨拶をする。
秘書課の皆にお土産を渡して、冷やかされながらも、私はいかに楽しかったか話して聞かせる。
「先輩羨ましいですぅ!あんな素敵な旦那様、私も欲しい!!」
「ダメ!絶対あげな~い!!」
「もう、先輩ったら、ラブラブなんですね~!」
笑顔で頷く先に標的を発見する。
「藤森!!」
「!!」
相手が驚いてるうちに、一足飛びで近づいた。
「あんたに話があるから、ランチ一緒して!拒否権はないから!!」
「お、おお。」
(こいつとキスしちゃったのかぁ~。うぅ~。形のいい唇しやがって腹立つ!!)
「何よ?」
「シカトされるかと思ってたから……。」
「シカトしてたら先に進めないでしょ!バカね!じゃあ…お昼、逃げんなよ!!」
顔のど真ん中に指を指して、アポだけ取るとさっさと仕事に戻った。
「何だよアイツ…………ククッ……すっきりした顔しやがって……やっぱ勝てねーわ。」