それでもあなたと結婚したいです。
「分かった。それなら今日は早く仕事を切り上げさせてくれ。」
「お土産の方は私が準備しても?」
「いいや、彼女に食べさせたいスイーツは決まってるんだ……前に約束した。」
「そうですか。」
他愛もない事を、笑って話していたのを思い出す。
また、彼女の笑顔を見みたい。
「さぁ、さっさと片付けるぞ!!」
「そうですね。台風も来てる事ですし、今日は早く帰りましょう。」
「台風?どうりで雨が強くなってる訳だ。」
(花枝さんは大丈夫だろうか………。会社には出勤しているようだし、帰りは迎えに行こう。)
俺は席を立つと佐伯が渡すジャケットを羽織って歩き出した。
3F女子トイレ。
「ねぇ?今日の泉CEO、何か様子が違くない?」
「え?そう?」
「あー!私も思った!いつもは爽やかで素敵だけど、何か今日は憂いがあるってゆうか。溜め息が妙にセクシーよね~。」
「確かに~!!何かあったのかな?奥さんと上手く行ってないとか?」
「えっ!離婚?あ~後妻でもいいから結婚した~い!!」
「あんたには無理よ。」
「それをゆうなら、あんただって同じでしょ!」
「あはははっ!」
「そう言えばさ~聞いたぁ?ー……」
女子社員達が騒いでトイレを出ていく。
ガチャンッ
「私はあんた達とは違うわ……。絶対、私の物にして見せる。」