それでもあなたと結婚したいです。
秋の風が少し寒くなり、街路樹は黄色で埋め尽くされている。
私の一番好きな季節だ。
「そっかぁ~ラブラブなんだね最近。よかったじゃない?」
今日は、お気に入りのカフェテラスで真弓とデートだ。
「まぁ、ラブラブはラブラブなんだと思うんだけど………。」
「まだ、エッチさせてくれないの?」
「ゴホッゴホッ!!」
私は飲んでいたカフェラテを詰まらせた。
「やっぱ、そーなんだ?」
「そう………だけど、ゴホッ………そんな大声で言わないでよ!!私が欲求不満みたいじゃん!!」
「そうなんでしょ?実際。」
「…………………私も、自分がまるで男みたいで嫌になっちゃうけど、何か千春さんとキスすると何だかこう………身体が熱くなってムズムズして………」
「あぁ、ムラムラして発情しちゃうわけね?」
「いやぁー!!人がせっかく、オブラートに包んでんのに声に出して直訳しないでよー!!!」
「おー、よしよし。これは辛かろー………よしよし。」
「マジで悩んでんの!」
「分かってるって………今まで、ここまでお預けくらったことないもんね。でも、無理矢理押し倒す訳にはいかないしねぇ………。やっぱ、恥ずかしいのは分かるけど黒木先生に聞いて貰った方がいいんじゃない?応援したいけど、デリケートな所だから………。」
「やっぱ、素人が勝手に判断しちゃダメだよね。でもなぁ、あの先生ドSなとこあるからなぁ………。」
「えっ!ドS!!医者でドS?!やばっ!何それ、めっちゃおいしいじゃん!!今度、病院一緒に連れてって!」
「ダメに決まってるでしょ!!」
この後、暫くの間、先生への質問攻めに辟易したが、右から左へ受け流して、私は秋が盛り沢山に詰め込まれてる、モンブランに集中した。