それでもあなたと結婚したいです。

「えっ?何でですか?」


目をぱちくりさせて、まるで、リスみたいに小首を傾げた。

「まぁ、いいわ。」


「先輩は、細いくせに胸はDカップじゃないですか、脱ぐと凄いなんて、エロイですぅ~!!」


「えっ?エロい?」


「そうですよ!私なんてムチムチしてて、最悪ですぅ。」


「そんなことないらしいわよ。………雑誌の男の本音コーナーにこう書いてあったもの、細すぎるより、ムチムチしてる方が抱き締めたくなるって。それに、浅海ちゃんは太ってないじゃない。触るとぷにぷにしてて、男の条件をみたしてるわ!」


「え~!それってエッチ前提ばっかりじゃないですかぁ!」


「何言ってんの!!あたりまえでしょう!男と女はそうやって誘い合う生き物なの!それが自然の摂理なの!分かった?性的に引かれなきゃ、興味も持てないでしょ?」


「先輩……?どうかしたんですか?なんか、怖いですぅ。」


(しまった、ここ数日の情報力をこんな所でフル活用してしまった。)


何を言っても返してくる浅海ちゃんが、すっかり、引いてしまっている。


「あっ!そうだ!美味しいスイーツあるんだけど食べる?」


紙袋を顔の前に持ってきて気をそらす。


「あっ!ここのエッグタルト美味しいんですよね~!もらってもいいんですかぁ?」


「いいわよ!いっぱい食べて!」


私は何とかごまかして、浅海ちゃんと仲良くエッグタルトをかじった。


(やっぱり浅海ちゃんは、単純で可愛いわ~。)



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