それでもあなたと結婚したいです。
無機質な素材で綺麗にまとめられた部屋。
全てが何かの法則でも殉じているかのように直線的に整理整頓されている。
一面のガラス窓をバックにデスクに座る男が書類に目を通していると備え付けの電話が鳴った。
「はい、……あぁ、繋いでくれ、…………お待たせ致しました黒木です。はい、…はい、…そうですか!それはよかったですね。わかりました。では私の方から連絡しますので…はい、…失礼します。」
堪えきれず口元が緩む。
「先生、ハーブティーです。」
「ありがとう。それと……何か……」
「甘いものですか?何か朗報でも?」
「??!」