それでもあなたと結婚したいです。
「行っておいで………救世主。」
「先生、泉さんは大丈夫でしょうか?また、あの様になってしまったら………。」
「彼女の行動は実に爽やかで清々しい。まるで秋風のように凛としていて、とても気持ちがいいよ。だから、彼女ならきっと大丈夫。」
「………はい。先生がそう言うのならきっと、大丈夫ですね。」
「そうだよ。」
お気に入りの万年筆をハンカチで拭きながら答える。
「白金くん………何かー」
「甘いものですね?」
「エッグタルトがあります。有名店のなんで美味しいと思いますよ?」
「じゃあ、今日は美味しいブラックコーヒーも頼もうかな?」
「かしこまりました。」
ウキウキするこの高揚感、自分の予想を越えて行く、愉しくてしょうがない。
長年燻っていた案件をやっと解決出来るからか?
いや、ただ、単に人の心の変化が好きなのだ。
それなら、きっと、この仕事は私にとって、天職なんだろう。
あんなに嫌いだった心療がこんなに自分にあってたなんて、父に感謝するべきか。
「先生、用意出来ましたよ。」
「あぁ、ありがとう!」