それでもあなたと結婚したいです。
「後はここを通して………はい、出来上がり。どう?」
「あっ、はい!素敵です!!」
「素敵って言ってくれるなんて思わなかったなぁ。花枝ちゃんどうしたの?」
「べっ別に何でもないです!!さぁ、行きましょうか!」
(やっヤバイ、大人の男の魔法に掛かるところだった。危ない危ない。)
私は暫くボーとする頭を抱えてレストランへ向かった。
道中、千春さんだったらバージョンを考えてしまって尚更私の脳内はフィーバーしてしまった。
(今度、千春さんにやってみようかな………。)
そうこうしてるうちに車はレストランに到着した。
今日は大事な会食だから、一つも気を抜けない。
私は浮わついた気持ちを引き締めた。
「花枝ちゃん………今日は頼むよ!」
「はい!」
笑顔の白川部長も、いつもより顔が緊張しているようだ。
(しっかりしなくちゃ!!)
私達は決戦の場へ向かった。