それでもあなたと結婚したいです。

「診療時間外に来てしまってすいません。中々仕事が忙しくって時間が取れなくて。」


「大丈夫ですよ。家に帰ってゆっくりしようと思っていただけで、予定も無いですから。」


黒木先生はにっこり笑って、ハーブティーをテーブルに置いた。

帰る矢先だったのか、ジャケットは着ておらず、ベスト姿でシャツの袖を捲っている。

何をするのも相変わらずそつの無い手さばきだ。


「それで、今日はどうしたんですか?」


「はい。ここ最近の千春さんについてなんですけど、徐々に私との関係も進展していってるんです。」


「進展とはどうゆう風に?」


「………えーとですね………。キスも何てゆうか深くなって………」

「あぁ、フレンチからディープになったんですね?それから?」


「………それから、えっと………キスも唇だけじゃ無いってゆうか………」


「身体への愛撫もあるんですね?」


「あっ愛撫?!!そっそんなとこまでは深くは無いです!!」

(あっ愛撫っていったら、もっと下までの事だよね?それはまだ無い………てゆうか、なんでこんな事まで話さなくちゃいけないの………………恥ずかしすぎる!!)


「深くは無い?それはどこまでですか?詳しくお願いします。」


(あぁ~………何なのこの拷問はぁぁ!!)


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