それでもあなたと結婚したいです。

口ごもってチラリと黒木先生を見ると、何やら笑いを堪えている様子。


「せ.ん.せ.い〰〰〰！！！絶対面白がってるでしょう！！？」


吹き出すように笑う黒木先生を真っ赤な顔で睨み付けた。


「すいません！いつもはハキハキしてる花枝さんがモジモジしているのは興味深かったので………つい、………ククッ！」


「興味深いで上手くごまかさないでください。本音はただ、面白かったんでしょ？」


(この、ドS医師め………。)


図星を突かれて更に黒木先生は笑った。


「先生………いい加減、ちゃんと話しましょうよ。」


飽きれ顔で先生を見ると、やっと笑いが収まったのか、話し始めた。


「まぁ、それにしても短期間でここまで進展するとは思ってもいませんでした。上出来です！！何が切っ掛けになったのか分かりますか？」


「切っ掛け？」


「必ず、いつもと違う何かかあったはずなんですが？」


「シチュエーションは、大体いつも喧嘩してから仲直りする時とかだと思うんですけど………何か切っ掛けがあったかな？」


「いつもと違う言葉とか行動とか………何か思いつかないですか？」


頭の中をフル回転させて記憶を巡ってみる。