それでもあなたと結婚したいです。
「あ、あの?お二人とも飲み物はどうですか?」
「あぁ、そうだね。一緒にバーカウンターに行こうか。」
「はい!桐島社長。私が持ってきますので待っててください。」
「いや、俺も一緒に行くよ。」
二人のイケメンに挟まれてバーカウンターまで歩く。
当然、周りはざわざわ色めき立っている。
千春さんはバーカウンターに着くといつもの様にバーテンダーにオーダーした。
「マティーニ。彼女には…スプモーニを。」
私を見て軽く微笑む。
桐島はカウンターに肘を掛けながら私達の様子を見て、鼻で笑うと続けてオーダーした。
「俺はギムレット。」
挑戦的な目で千春さんを煽る。
「飛ばし過ぎでは?」
「俺の心配は無用ですよ。酒も女も強いんで。どんな女も俺は落とせますから。」
言葉尻に私に視線を送る。
「フフッ…。そうですか、でも、私も今まで負けた事ありませんよ。」
視線を遮るように私の前に千春さんが立つ。
「あははっ!それは面白い!あちらの席で飲み比べしませんか?」
「それは楽しそうですね。行きましょう。」
予想外の千春さんの言葉にビックリしていると二人はさっさとVIPルームへと入って行った。