それでもあなたと結婚したいです。
(何この人、何もかもいつもと違うじゃない………。)
急激に緊張して喉が渇いて、近くにあったシャンパンを一気に飲み干した。
「私にも注いでくれますか?花枝さん。」
「はっはい!」
不意に名前を呼ばれて心臓が痛いくらい脈を打ち出した。
慌ててボトルを掴もうとして、勢いよくボトルを倒してしまった。
幸い、コルク栓が閉まっていたのでこぼさずにすんだ。
「ごっごめんなさい!………手がぶつかっちゃって……。」
一瞬の沈黙の後、ボトルを持つ私の手の上に彼の手が重なった。
「私を待ってる間に、飲みすぎたんですか?頬もこんなに赤く染まって。今日は大分疲れたでしょう。もう、休みましょうか?」
「えっ?!あっ、はい!!」
(うわっ、声裏返っちゃった!恥ずかしい~~!!なんか、初めての時より緊張してる!)