それでもあなたと結婚したいです。
(朝から何考えてんだ…とにかく落ち着け………。仕事の事でも考えろ。)
関係無いことを考えながら自分の身体を落ち着かせているとがさごそと音を立ててまた、花枝が寝返りを打った。
「あっ危ないっ!!」
ソファーから落ちそうな所をギリギリで受け留める。
「んん………、あれ?千春さんだぁ~。」
明らかに寝惚けている彼女が、首に抱きついてきた。
「千春さ~ん………………。」
一瞬にして花枝の香りが俺を包んだ。
掛けていたブランケットは滑り落ち、下着姿の彼女が俺にすり寄っている。
今までも、他の女性に迫られてこんな事はよくあったけど、嫌悪感はあっても他には何も感じなかった。
それが今では子供みたいに、寝惚けて抱きついてくる彼女を愛おしく感じてしまう。
「花枝………おはよ。」
身体に残したキスマークを追うように、彼女にまたキスをする。
「ん~?千春さんてば~………フフッ…くすぐったいよ~………。」
彼女の敏感な所を探ってなぞると、さっきとは違う声が聞こえてくる。
「やっ…………あっ…んん…!」
「これでもくすぐったい?」
「千春さんのいじわる………知ってるくせに………んんっ!!」
意地悪な言い方をする俺を、可愛い顔で睨みながら、それでも俺に身を預けてくれる。
それが嬉しくて俺の行動は段々とエスカレートしていく。
「千春さん………もうダメ………黒木先生が来たら………。」
弱く抵抗する腕を押さえると、彼女の熱い眼差しとぶつかった。