それでもあなたと結婚したいです。

これだ。

この眼だ。

この眼に見つめられると、理性がぶっ飛んで俺の身体は制御不能になってしまう。

弱いことを知っていてわざと耳元で囁く。


「花枝が俺の身体をこんな風にしたんだから、責任とってよ………。」


ビクンッと身体を震わせ、答える代わりに抱きつく彼女がいじらしくて、余計に俺の身体に火を点ける。


「こんな明るいところで恥ずかしいから………。」


彼女が真っ赤になって俯くから、つい苛めたくなってしまう。


「じゃあ、どこでして欲しいの?」


唇をなぞりながら問い掛けると案の定、真っ赤な顔をして眼を逸らしている。


(可愛い………。)


「えっ?…じゃ…えっと…………家で?」


「しょうがないなぁ。」


「えっ?何で?何で私がお願いするみたいになってんの?」


「あれ?気づいちゃった?」


「もぅ〰〰〰!!千春さんバカ!!」


「あはははっ!!だって、花枝が可愛いから………ついね。」


「ひど~い!!凄い恥ずかしかったんだから!!!」


怒って俺の胸を押しながら逃げようとする彼女を、もう一度組み敷くと、一気に鼻先まで顔を近づけた。


「………続きは家で………。」


ゆっくりと唇に近づいていく。

そのもどかしい時間さえもドキドキして心地いい。

彼女の目蓋も少しずつ閉じていき………

後、キスまで1mm………




ガチャン!




「花枝さ~ん!居ますかぁ~!黒木で~す!」




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