それでもあなたと結婚したいです。
「違いますよ部長!!花枝先輩が艶々なのは旦那様に毎日愛されてるからに決まってるじゃないですかぁ~!!」
「ちょっと浅海ちゃん!!何言ってんの!!」
「ふ~~ん。いいなぁ!一人だけリア充してずるいな~~。」
「部長…………その年でリア充とか無理に使わないでください。痛いです。」
「酷いなぁ。プライベートのパートナーにばっかり優しくしないで会社でのパートナーにも優しくしてよ~。」
「はいはい。分かりましたから、さっさと行きましょう。」
朝からめんどくさいのに絡まれたけれど内心は悪い気はしなかった。
晴れて千春さんとも結ばれたし、幸せすぎて怖いくらいだ。
一歩先を歩いてる部長が何か思い出すように振り向いた。
「そう言えば今日、急遽なんだけど、M&Jの桐島社長が来るそうだ。………花枝ちゃん大丈夫?接待出来る?別の人に頼もっか?」
散々世話になったあの夜を思い出す。
(美緒さんも来るはず………それなら………)
「大丈夫です!ちゃんと仕事したいのでお気遣いなく。」
「それなら、任せるよ。」
「はい!」
心配そうに眉を寄せて白川部長は微笑んだ。
あの日のお礼と美緒さんには特別に聞きたいことがある。
このチャンスは逃せない。