それでもあなたと結婚したいです。

「じゃあ、どんな意味?」


ツゥーっと指が内腿を滑る。


「やっ………!んんっ!!」


「俺を待たないで、もうストッキング履いたの?」


指とは別に千春さんの瞳は私だけを見ている。


「何でストッキングを履くのに千春さんを待たなきゃいけないの?あっ………」


「花枝って意地悪だなぁ。」


「意地悪なのは千春さんでしょ?!」


少しずつ近づいていた唇がやっと、重なる。


(あぁ~~~もう…………キュンキュンし過ぎてヤバイ。もう、時間無いのに………止めたくない………。)


彼の手がスカートの裾を捲り上げ始める。


(あっ………これ以上は………止まれなくなる。)


「千春さん、私………行かなきゃ………。」


彼の手を止めて身体を離そうとするとぎゅっと抱き締められた。


「あぁ~~………やだな…仕事行きたくない。このまま、花枝とこうしてたい。」


「フフッ…千春さんってたまに子供みたいですよね?」


「あ、笑ったな?俺がこんなに焦がれてんのに………。」


「私だってそうだけど………しょうがないじゃないですかぁ!!遅刻しちゃうもん。」


千春さんは残念そうに抱き締めていた手を離した。


「あぁ~~。」


千春さんは急に呻いたかと思うとソファーに寝転んでクッションを抱き締めた。


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