それでもあなたと結婚したいです。
すれ違い生活を続けて、あっと言う間に今日はX'masイブだ。
あの日以来ずっと私は千春さんを避けていた。
電話でのやり取りも、最小限に止めて直ぐ切るようにしたし、朝も早く出て、帰りは千春さんが遅いので会うこともない。
たまに早く帰って来ても、千春さんは仕事があるからと部屋にこもってしまう。
私に対して千春さんは謝るわけでもなく、何もアクションしてこない。
何もかもが不満で私はイライラしていた。
「あぁ~~もう!」
近くのゴミ箱に投げたゴミさえ、思い通りにならない。
イライラしながらも自分で入れ直す。
周りの同僚も誰もが私の機嫌の悪さを察知して、話し掛けてこない。
無意識にキーボードのタイプ音も力が入って乱暴に聞こえる。
「何なのよ!もう!」
上手くいかない仕事も放り出して、休憩に向かう。
温かい缶コーヒーを飲んで一息ついていると白川部長が隣に座った。
「どうしたの?何かずっとイライラしてるようだけど?もしかして、生ー」
「生理じゃありません!何もありません。」
「冗談だよう~!………何も無いって人があんな行動しないと思うけど?ほら、言ってごらん?」
「聞き分けのない私が悪いんです。ただの痴話喧嘩です。」
「それが聞きたいんだってば。大丈夫だから、話してみて?」
「…………………誰にも言っちゃダメですからね?」
白川部長はにっこり笑って頷いて私の話を促した。
「実は千春さんとケンカしちゃって………。」
「理由は?」