それでもあなたと結婚したいです。
7 憂鬱の種
いつもの様に上司のスケジュールを確認して、PCの電源を入れる。
結婚してからも、仕事は自由にしていいと言うことなので、式の翌週も普通に出勤していた。
考えないようにしようと思っても、一息ついたふとした瞬間、あの事を思い出してしまう。
「はぁ~~。」
「あれ?あれれれれ?どうした?お前がため息なんて珍し~じゃん!もしかして…ため息じゃなくて初夜が激しすぎて寝不足のあくびですか~?」
「別に……違うわよ。」
「えっ?違うの?それはそれでヤバイじゃん!」
「そうじゃなくて………あぁーもういい!あっち行ってよ!!」
よりにもよって、一番関わりたくない奴に見られた。
彼は同期の藤森 圭。
入社当時から、よく私に絡んでくる。
一体何が楽しんだか。
こんなガキくさいやつのくせして美人の彼女が居るらしい。
きっと、相手は相当懐の広い人なのだろう。
いつもの私ならさらっと上手く受け流す所だけど、今日はとでもそんな心理状態じゃない。