それでもあなたと結婚したいです。
「いいわね!それにしてちょうだい。」
「かしこまりました!」
(隣の人も張り切ってるなぁ………。きっと好きな人に会うんだろうなぁ………。私も何かサプライズ出来ないかな?)
「お待たせしました!今日は如何致しますか?」
「ネイルの色はこのピンクのグラデーションで………う~…ん…後は………。」
「今、ネイルに文字を入れるのが流行ってますよ!イニシャルとか人気ですね。」
「文字かぁ…。」
「今、キャンペーン中でネイルに合わせたボディペイントも始めたんですよ?」
見本の写真が置かれた。
(わぁ…結構可愛いじゃん。…………そうだ!!)
「じゃあ、ネイルとボディペイント一緒にお願いします!」
「かしこまりました!それでは、文字はどう入れます?」
「えっと~………こう入れられます?」
私は紙に文字を書き出した。
「フフッ…可愛いですね?好きなんですか?」
「………はい。大好きなんです。」
「それじゃあ早速始めましょう!」
「お願いします!」
担当のお姉さんが次々と魔法のように爪をキラキラにしていく。
ボディペイントもしたので結構時間が掛かってしまい、もう少しで約束の時間になろうとしていた。
(ヤバイ………約束の時間に遅れちゃう!)
「泉様、お疲れ様でした!」
「終りました?急いでるんですけど、お会計は終りました?」
「はい。こちらがカードとレシートのお返しでございます。」
「ありがとう!」
カードを財布にしまうと私は急いでサロンを後にした。
(千春さんまだ着いてないといいな…………。)