それでもあなたと結婚したいです。
40 誓い
「花枝…今度の日曜、俺にくれないか?」
「デートってこと?いいよ!何処に行くの?」
「それは当日まで秘密。」
「えー!気になるよ~…。」
「いいから、楽しみにしてて。」
あの一件から大分経って、今度の日曜日は結婚記念日とぶつかっていた。
私は何気に楽しみにしてたので、千春さんの申し出は内心メチャメチャ嬉しかった。
「千春さんへのプレゼントは何にしようかな?」
日曜に向けてデパートをはしごしていると素敵なネクタイピンとカフスボタンのセットを見つけた。
「わぁ~…これ、素敵。千春さんに似合いそう。」
「いらっしゃいませ!お客様。こちらのセットは人気ですよ!フォーマルでもお使い頂けますし。普段使いでもお洒落に決まりますよ!お値段は張りますが良いものなので、長くお使い頂けます。特別なプレゼントにはもってこいです!」
「ですよね~…。」
ガラスケースの中でキラキラ輝くネクタイピンはまるで私を誘ってる様だった。
「プレゼント用で包んで頂けます?」
「はい!ありがとうございます!!」
千春さんが身に付けている姿を想像して、ニヤつく顔を押さえながら私は帰路についた。
「千春さんからのプレゼントは何かな~…。何でもいいや!!一緒に過ごせるなら!!」