それでもあなたと結婚したいです。
「間宮社長に聞いたんだよ直接。惜しいよなぁ………俺が社長だったら絶対近くに欲しい人材だけどなぁ。日本の企業じゃ仕方無いか………何かと噂も付き物だし、特に形式に囚われやすい。」
「一体どうゆう事なんですか?」
「だから、上に行くには奥さんが必要ってこと!!お前もトップの旦那が居るんだから分かるだろ?上に立つものは仕事もプライベートもしっかりしていないと認めて貰えないんだよ。特に家庭を持って無いと人間性を疑われて不利になるんだ…。」
「えっ?」
頭の中で思考がフル回転でグルグル動いている。
(白川部長には奥様と娘さんが居るはず………部長だってよく奥様の話を持ち出したりしてたし、どうゆうこと?)
「何をそんなに驚いているんだ?」
「白川部長………独身なんですか?」
「!?………もしかして、知らなかったのか?………やべっ、余計な事言ったのか…俺。」
「教えてください部長の事!!」
「いや、悪い。本人に了解も得ず、これ以上は話せない。気になるなら自分で直接聞いてくれ。………じゃあ俺、行くわ!」
桐島は珍しく焦ったようにマーケットを出ていった。
「白川部長………どうして………?」