それでもあなたと結婚したいです。
目の前で無邪気にふざけている同僚を見ているとふと考えが浮かんだ。
(そう思えばこいつも男と言えば男だよね?)
この前のずたぼろになった女のプライドが疼いた。
「ねぇ?藤森?」
「ん?何?」
「人妻ってそそるって、この前部長に言われたんだけど、藤森はどう思う?」
立ってる藤森に、座った状態でぐっと近寄って上目遣いで見上げた。
「なっ何言ってんの?急に?」
明らかに狼狽えている。
(やっぱり普通の男は少なからずそうなるよね?でも、あの時は薄暗くて表情が分からなかったし堪えてたのかも………。)
「別にただ、気になるから聞いてるだけ。藤森はどうなのかなって?」
ゆっくり立って顔を近づける。
「お前………そんな事してっと…」