それでもあなたと結婚したいです。
「泉CEO、そろそろ挨拶廻りに参りませんと……。」
「そうですね……。それじゃあ、皆さん失礼します。後はごゆっくり。………花枝さんは私と一緒に。」
さりげなく手を取り、自分の腕に絡ませると私の手を上から優しく握った。
(うわっ!急に来るとビックリするから~!落ち着け心臓~!まだまだ序の口だよ!)
その後はずっと挨拶廻りに忙しく、中々千春さんと思うように話せなかった。
「花枝さん、少し休憩しましょうか?」
「えっ?私なら大丈夫です!」
「フフッ……いえ、私が疲れたので少し休みましょう。」
「そうですか?それじゃあ私、お化粧室に行ってきます。」
「はい…分かりました。花枝さん……ゆっくりしてきて構いませんから。」
「はい。」