それでもあなたと結婚したいです。

「すいません。」


血が止まったかを確認して、最近はまっていたキャラクターの絆創膏をはる。


「無理しないでください。大ケガしたらどうするんですか?仕事に差し支えがあります。出来ないなら座っててください!」


「…………はい。」


(しまった。また、職業病が…)


千春さんは、明らかにしょんぼりしている。


「今日は私が頑張って美味しく作りますから、千春さんはまた今度手伝って下さい!……じゃあ、料理をよそうお皿の準備お願いします!」


「はい!任せてください!!」


飼い主にしっぽを振る犬の様に、小走りに駈けていく後ろ姿はまたしても私の母性本能をくすぐった。


(そう言えばさっき千春さん、自分の事俺って言ってたな。プライベートはそうなのかな?)


戻ってきてから、ちょっとの時間なのに次から次へと新たな彼の一面を発見する。

私は何だか楽しくなってきていた。


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