それでもあなたと結婚したいです。
「…………貴女を離したくない…………。」
ドクンッと一気に身体中に血液が送られたように私の心臓が動いた。
「花枝さん?」
「わっ分かりました!!一人で駄目でも二人で頑張れば、もしかしたら治るかもしれません!」
「二人で………なら?」
「そっそうですよ!………私達は、夫婦なんですから!!」
千春さんが急に、バッと顔を両手で覆った。
「千春さん?」
「見ないでください!俺、今…………本当に……」
私はそっと千春さんの隣に座った。
大きいはずの体が小さく震える子供の様に見えて、放っておけない。
何も言わず、横からそっと頭を抱き締めてみる。
一瞬強張った身体は直ぐに解けて、大きな手が私の腰にしがみついてきた。