それでもあなたと結婚したいです。

「本当にすいませんでした!」


「どうしたんだい?何かミスでもしたのかな?別に何も困ったことは無かったけど?」


自分でも分かっていた。

この二週間、私の至らない所を白川部長がカバーしてくれていたこと。

いつもこうなのだ。

嫌み一つなく接してくれる。

今の私には、本当にありがたかった。


「さぁ、今日の君とのデートはどうなってるのかな?」


「はい!今日の予定はこの通りです。am10:00 5F 第2会議室での内部企画コンペ、その後、Hbの遠野部長との打合せを兼ねての会食。戻り次第、企画進捗状況の報告。となっております。」


「会食のお店は何処にした?」


「遠野部長がお好きないつもの和食の料亭に致しました。」

「さっすが、花枝ちゃん!今日も抜かりなしだね!!」


パチンと指を鳴らして、私にウィンクする。

いつもの光景だ。

ウィンクなんてダサい様な気もするが格好良く見えちゃうから不思議。


「ちゃんと会社の経費で特上コース頼んで置きましたので、バリバリ働いてくださいよ~~!!」


「よ~し!オジサン頑張っちゃうよ~~!!」


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