Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「おい蓮央、こんな馴れ合いをするために咲誇を呼んだんじゃないだろ?」
圭太がポンと彼の肩を叩く。
さすが副総長、しっかりしてる。
「あぁ、そうだな。少し遅れたが、これからチームの奴らにお前の紹介をする」
南蓮央が本題に移る。
紹介?
「お前が【睡蓮】の姫だっていうことを、知らせなきゃならねぇからな。できれば全員に紹介したいんだが……一人来てないな」
「なんだ、またあいつ来てないのか?」
「毎回これだもんなぁ、あいつは……」
呆れたように話す幹部の皆さん。
来てない一人って、誰だろう……?
「おい歩、早く連れて来い」
「はぁ!? なんで俺が……」
「いいから早く」
総長に命令され、なぜか嫌がる歩は渋々バイクに乗ってどこかへ行ってしまった。
「来てない一人って誰?」
「来てからのお楽しみ。じゃあ、そいつ抜きで一旦紹介するから行くぞ」
南蓮央にはぐらかされ、内心ムッとしながら幹部たちのあとについていく。