Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「どうしてお前がそれを……」
「俺ら【龍嵐】は情報屋としても活動してんだ。このくらいの話、筒抜け同然ってな」
「くそ…」
【龍嵐】の存在を忘れていた。
その勢力は【睡蓮】より劣るが、裏の仕事はプロ並みの族。
最近大人しくしていたと思ったら、これか……。
「噂通りの超美人なんだって? その姫は」
怪しい笑みを浮かべながら、出来上がったカクテルを飲む北苑。
何かを企んでいるように思えて仕方が無い。
「……南、いつとは言えねぇが、近いうちにそっちに顔を出す。それを言いたかった」
北苑はそう言うと、俺を押しのけてバイクに乗りどこかへ行ってしまった。
「あいつ……言いたいことだけ言いやがって」
多くの謎を残したまま消えた北苑。
少し、警戒しなきゃいけないみたいだな……
そんなことを考えながら、俺もマンションへと急いだ。