Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「咲誇……」
「お願いだから……苦しまないで…………」
ポタリと、私の目から涙がこぼれ落ちた。
「蓮央が悲しんでると……私だって、泣きそうになるじゃん…………」
「…もう、泣いてんじゃねぇか…………」
そう言う蓮央も、泣いていて。
私達は、静かなマンションの一室で沢山泣いた。
自分の心の氷を溶かすように、泣いた。
私だって、もう誰も信じないと誓ったのに、それは呆気なく崩された。
【睡蓮】という名の、温かい光によって。
また、信じたくなってしまったの。
仲間がいるって。
ねぇ、蓮央。
私、救われたんだよ?
闇にのまれていた私に手を差し伸べてきたのはあなただから。
だから……今度は、私があなたを助けたい。