Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
ひとしきり泣いたあと、私達は並んでソファーに座った。
相変わらず、ビールを飲んでいる蓮央。
「はは、ブッサイクな顔」
「アンタに言われたくない……」
憎まれ口をたたきあいながらも、その表情は穏やか。
南蓮央の顔に、さっきまでの辛さは無くなっていた。
「なぁ、咲誇……」
「ん?」
私はチューハイの缶をテーブルに置いて、南蓮央の方を向いた。
「……絵里のことは忘れねぇ。でも、お前のことも本気で愛するから」
「っ……!」
恥ずかしいセリフをサラリと言われ、体温が急上昇する。
顔を背けようとすると、いきなり手首を掴まれて顔を覗きこまれる。
「……何赤くなってんの?咲誇」
「あ、赤くなってなんかないっ……!」
「ふぅ〜ん?」