Am I What Colors?ー元姫の復讐ー




ひとしきり泣いたあと、私達は並んでソファーに座った。


相変わらず、ビールを飲んでいる蓮央。



「はは、ブッサイクな顔」


「アンタに言われたくない……」



憎まれ口をたたきあいながらも、その表情は穏やか。


南蓮央の顔に、さっきまでの辛さは無くなっていた。



「なぁ、咲誇……」


「ん?」



私はチューハイの缶をテーブルに置いて、南蓮央の方を向いた。



「……絵里のことは忘れねぇ。でも、お前のことも本気で愛するから」


「っ……!」



恥ずかしいセリフをサラリと言われ、体温が急上昇する。


顔を背けようとすると、いきなり手首を掴まれて顔を覗きこまれる。



「……何赤くなってんの?咲誇」


「あ、赤くなってなんかないっ……!」


「ふぅ〜ん?」

< 184 / 469 >

この作品をシェア

pagetop