Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「蓮央」
「……悪ぃな、こんな話して。帰るか」
ふらりと立ち上がった蓮央の腕を引っ張る。
そして、言った。
「諒真さんを……海から助けよう」
「……何だと…………?」
「諒真さんが言ってた。『蓮央は真っ直ぐだ』って。だから、曲げないで。貫き通そう」
「無理に、決まってんだろ……。相手はヤクザだ、規模が違う……」
「世界No,2が何言ってんの?それに、私もいる。絶対できるよ!!」
「無理だって……」
「それにね、私、諒真さんに言ったんだ」
振り向いた蓮央に、微笑みかける。
「自分がサメに食べられようと、見てるだけよりはマシだって。話を聞いた今も、そう思うよ。何があっても、見殺しだけにはしたくない。精一杯、最後まで抵抗してやる。
私が【桜蘭】の姫だったころ、辛かったから……」