Am I What Colors?ー元姫の復讐ー



無自覚天然美少女なら、何度も見てきた。


でもそいつらは作った『無自覚天然』で、心の奥にあざとさを隠していた。



大抵は、俺の顔か、地位か、金か。



それが目当てで近づいてきた奴らばっかりだった。



でも、コイツは違う。



弱いくせに無理に喧嘩して強がって。


泣きたいのに泣かないで。


見た目は強くて刺々しいのに、本当は驚くほど儚い。



まるで……薔薇のような彼女を、俺はどうしようもなく守りたいと思う。




笑った顔も、泣いた顔も、照れた顔も、怒った顔も。



全てが愛しくて、ずっと見ていたい。




無性にそう思う。




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