Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
食べ終わる頃には髪はほぼ乾いていて、冷風をあててくしでとかして完了。
キッチンで食器を洗う私を眺めながら、蓮央が私の髪の毛をいじる。
「お前さ、髪型変えねぇの?いつも下ろしてるけど」
「ヘアアレンジ苦手だし……」
「俺がやってやるよ」
「えっ!?蓮央が!?」
「母さんがプロのヘアメイクアーティストなんだよ」
「は、初知り……」
蓮央の家族のこと、初めて聞いた。
蓮央が何気おしゃれなのは、お母様の血筋か。
「咲誇が食器洗ってる間に終わらせる」
「え?ここでやるの?」
「時間ねぇし」
私の背後に立ち、髪の毛をまとめていく蓮央。
手つきが慣れてる…………すごい。