Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
○翠斗の企み
「はぁっ……はぁっ…………!!」
カンカンカンと音を立て、屋上への階段を上る。
二階から四階まで走ったせいか、息が上がって苦しい。
でも、一刻も早く行かないと新が……!
その一心で駆け上り、屋上のドアに手をかけた。
___バァンッ!!
激しい音をたてて開くと同時に、冬の冷たい空気が頬を撫でる。
肺を満たす空気も冷たく、体が冷える感覚。
でも、そんなことは気にならなかった。
こちらを向くヤンキーたちの後ろに倒れているのは、傷だらけの新。
もう意識なんかなくて、顔が青白い。
「新っ……!!……お前ら、殺してやる!!」
立ち尽くすヤンキーの一人の胸ぐらを掴み、殴りつける。
二人目に殴りかかろうとした時、私の体が横に吹っ飛び、フェンスにぶつかった。