Am I What Colors?ｰ元姫の復讐ｰ

それを聞いた圭太が顎に手を当てる。



「……俺たちを利用していた、か…………」


「信じられねぇ……もう何も分からねぇ……」


「落ち着けって。蓮央は、それが咲誇の本心だと思うのか？」


「……分からねぇ」


「その翠斗ってやつが咲誇とヨリを戻すっていうのが本当だと思うのか？」


「……分からねぇよ！！」


「なら、ちゃんと聞くのが筋じゃねーの」



もっともなことを言われ、俺は何も言えなくなる。


黙っていると、ゲーム機を置いた歩が真浩の肩を叩いた。



「真浩」


「わかってるよ」



二人はどこかへ歩いていった。



「……蓮央悪ぃ、俺…………」



諒真が申し訳なさそうな顔をする。


諒真は知らなかったんだから、仕方ない。



「蓮央、スマホかして」


「あ……？」


「早くしろ」



圭太に急かされ、渋々スマホを渡した。


何やら操作し、それを耳に当てる。



「……やっぱりか。ありがとう蓮央」



しばらくしたあと、圭太はスマホを返してきた。



「何したんだよ」


「咲誇のスマホに電話した。でも、出なかった。『この番号は現在使われておりません』としか流れなかった」


「何…？どういう、ことだ……？」


「これはあくまでも俺の予想だけど、咲誇は…………」