Am I What Colors?ー元姫の復讐ー




「ほら、もういいだろ?俺らの学校から出てけよ」




翠斗がしっしっと手のひらを振る。


でも、蓮央は動かない。




「咲誇……俺は咲誇が好きだ。誰よりも、愛してる!!」



やめて……



「あの時のお前の言葉も笑顔も、全部作り物だなんて思わない!!」



やめてって…………



「咲誇、お前は何を思っているんだ?お前の本当の気持ちが、知りたいんだ!!」


「やめてっ……!!」



思わず叫ぶと、蓮央の言葉が止まる。




「もうやめて、蓮央……」




これ以上何か言われたら……泣いてしまう。


あなたのもとへ、駆け寄ってしまう。



でも、それだとあなたを傷つけてしまうから。



この男に、あなたを傷つけさせやしない。



「ほら、コイツも言ってるだろ。帰れよ」



笑みを浮かべながら翠斗が蓮央を挑発する。
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