Am I What Colors?ー元姫の復讐ー





「っ……!?」



グイッと誰かに肩を引かれ、翠斗の手が離れた。


目の前には、誰かの胸。


大好きな、あの香りがする胸…………




「悪ぃ、忘れ物」




見上げると、青い髪の彼が微笑んでいた。


翠斗も口をあんぐり開けている。




「え…蓮央…………?どうして……」


「どうして?俺のものを奪い返しに来るのに何か理由でも必要?」




そう言って私の頭を撫でる蓮央は……いつもの、俺様な蓮央…………




「お前は一生俺のそばにいろって言ったろ?咲誇」


「……蓮央っ!!」




私は、迷うことなくその胸に抱きついた。


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