Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「おい!!何してやがる!!!」
そこに、翠斗の怒声が響いた。
目が、「皆殺しにしてもいいのか」と私を脅している。
私を守るように、蓮央は強く抱きしめてくれた。
「あー。お前、『こいつと付き合ってる』んだっけか?」
「あぁそうだ!!」
キレている翠斗を見て、にやりと笑った蓮央は口を開いた。
「でもさ。さっきから聞いてりゃ、一度も咲誇の名前呼んでないよな?」
「なっ……!?」
「好きな奴なら、名前呼ぶはずだけど?」
あ、確かに…………
翠斗は、蓮央との会話の上で私の名前を呼ばなかった。
「咲誇を愛していないやつに、咲誇を渡すわけにはいかねぇ。つか、俺以外の誰にも渡さねぇよ」
「…………」
「おおかた、咲誇を脅してたんだろ?そういうことにしないと俺らを殺すとか言って」
「な、何でそれを……!?」
ズバリと言い当てた蓮央に、私も翠斗も目を丸くする。
「過去にも似たようなことしてやがるんだよ、こいつは。ぜーんぶ歩が調べた」
「歩が!?」
「あいつは機械を使いこなすエキスパートだからな。この男のスマホに入り込んで履歴とかを調べた。まぁ、いろいろやらかしたけど」
い、いろいろやらかしたって…………。
法にはふれてないよね??