Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
○戦いのとき
「調子乗ってんなよ女ぁぁっ!!」
桜蘭幹部が二人がかりで左右から同時に殴りかかってきた。
ギリギリまで引き寄せて……殴られる瞬間、屈んだ。
「ぐっ!?」
「ゔぁっ……!?」
仲間同士で殴り合い、二人とも自滅。
もう少し考えて喧嘩売りなよ……。
「邪魔だから」
男を蹴飛ばして、次のやつに殴りかかる。
さすがに幹部は強いのが多く、同時に2人以上は相手ができない。
次が来る前に早くやってしまわなければならないのだ。
次は誰にしようか。
と、相手を見定めていると。
「俺らの相手をしろ、裏切りの姫」
背後から声が聞こえ、振り返ると同時に拳が飛んでくる。
殴られる前に後ろに飛んで、態勢を整えた。
「俺ら、お前のことが憎くて仕方ねぇんだわ」
ニヤニヤと笑っているのは、幹部の二階堂と春樹。
どちらも奈緒を可愛がっていた奴だ。