Am I What Colors?ー元姫の復讐ー




「ご飯できました!」



咲誇が運んできたのは…………ステーキ。


は?ステーキに味噌汁!?


天然か……。


メニューが重く、少し食欲減退した俺はソファーに座る咲誇の前に屈んだ。



「蓮央さん?ご飯は……」


「気分転換。お前食う」


「へっ!?……んひゃっ!!」



軽く耳たぶに口をつけるだけで顔を真っ赤にして胸を押し返してくる。



「れ、蓮央さん!!それやめてって言ってるじゃないですかっ!!」


「聞こえねー」


「だめですってば!!付き合ってもいないのにこんなことっ…………」




『付き合ってもいないのに』



この言葉が胸に突き刺さり、真っ赤な顔の咲誇から離れた。



「……悪ぃ。飯食うわ」


「は、はい……私、洗濯物やってきます」



痛む胸を無視し、ステーキにナイフを通した。


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