Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
いつまで、こんな日々が続くんだろう。
咲誇といられるのは嬉しい。
でも、俺を「ただの同居人」としか見ていない咲誇を見る度、辛くなる。
前はキスしようとしたら叩かれたし。
抱きしめたら突き飛ばされて怪我したし。
『蓮央、大好き!』
『離れたら許さないから』
そう言ってくれる咲誇は、もういない。
空になった食器を下げ、流れる水を見ていると無性に苦しくなった。
「許さないとか言っといて忘れてんのお前じゃねぇかよっ……!!」
「蓮央さん?」
咲誇が不思議そうな顔をして立っている。
「あ……ごめん、咲誇」
「何か、嫌なことでもありましたか?」
相変わらず、お前は優しいんだな。
ポンポンと頭を撫でるとまた顔を真っ赤にする咲誇が可愛く思えて仕方ない。
でもきっと、咲誇は俺をそんな対象として見ていない。
それが、辛くて、苦しくて。
窒息死する。
もう、限界だ。