Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「ごめんね、蓮央。私、もうどこにも行かないから…」
「行かせねぇよ……ずっと縛って閉じ込めて、俺のそばに置いておく」
「あはは、蓮央がヤンデレだぁ〜」
「っるせ……キスするぞ」
「どうぞ?」
笑いながらそう言うと、顎を掴まれて上を向かされた。
涙に濡れた蓮央の瞳が、月明かりに照らされて輝いている。
その瞳が近づいてきて、そっと瞼を閉じた。
柔らかくて、涙で少ししょっぱい唇。
空白の時間を取り戻すように、優しく深くそれを味わう。
「咲誇………」
「ん……何?蓮央……」
「もう無理……食いたい」
えっ!?
ここで!?
でもまぁ、蓮央は我慢してくれてたし……
「ど…どうぞ……」
「…じゃあ、遠慮なく」
蓮央は私を抱き上げ、海の家に運んだ。
鍵がしまっているはずの入口を蹴飛ばして開け、中にある休憩用の長椅子に私を押し倒す。
「いただきます」
わたしは、そのまま蓮央にパクリと食べられた。