Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「あいつらにはいつ言う?」
あいつらって、圭太とか諒真さんとか歩とか真浩だよね。
「考えてない……でも、早めに言う」
「おぅ。心が決まったら言え。連れてく」
ポンッとわたしの頭に手を置き、蓮央が微笑む。
「出産まで咲誇を食えないのが辛いけど、楽しみはとっとくわ」
「今まで何十回食べたと思ってんの……」
「さぁ?キスの回数より多いかもな」
「それは、ない」
蓮央が笑って私を解放してくれたので、家事に戻る。
妊娠したのが蓮央の子で良かった。
今の時代、妊娠した女の子に『堕ろせ』と言う男が多い中、彼は笑顔で承諾し、産めと言ってくれた。
本当に嬉しい……!
柄にもなく、るんるんしながら、赤ちゃんが無事に成長するのを願った。