Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「さてと。諒真に犠牲になってもらったところで、本題に入る」
「そういや俺ら蓮央が総長やめるワケ聞いてねぇな」
「それを、今から話す」
私の手を優しく包んでくれる蓮央。
こうされると、なんだかすごく安心する。
蓮央は、少し緊張した面持ちの幹部のみんなを見回して、言った。
「俺に、新しく守りたいものができた」
『守りたいもの』
蓮央らしい言い回しに、ふふっと笑った。
「それって…………何だ?」
「よく分かんなーい!」
歩と真浩も、さすがにはてなマークを浮かべている。
これだけだと何のことか分からないよね……
「咲誇と同じくらい、一生をかけて守りたいものができた。新しい命だ」
「は!?それって……子供か?」
圭太の表情が驚きに満ちている。
歩と真浩もあんぐり。