Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
ベッドに寝ている葵を挟み、私たちも横になる。
すやすやと寝息を立てて寝る葵は、本当に蓮央とそっくり。
蓮央が産んだ子供なんじゃないかと思うほど。
「なぁ、咲誇。葵……幼稚園で大丈夫か?」
蓮央が天井を見つめながら言う。
彼が言っているのはきっと、髪の色のこと。
他の人とは違う髪の色に、蓮央も苦労したって聞いたから。
「今のところは大丈夫だよ。先生たちも気を使ってくれてるし、友達もいるし。小学生になったらちょっと困るかもだけど……」
「まぁ、葵を悪く言う奴がいたら俺がよく言い聞かせてやる」
「…………平和的解決でね?」
「葵の前では人を殴らねぇって決めたからな」
その言葉に、ホッとする。
すっかりヤンキー気質が抜けて丸くなった蓮央は、今や立派な社会人。
……まぁ、仕事場ではお姉様がたにモテまくっているらしいけど。
そんなことを考えると、少し不安になる。