Am I What Colors?ー元姫の復讐ー


「っうわ!? 泣くなよ!!」



南蓮央が慌て出す。



「え…?」



頬を触ると、確かに水のようなものが流れている。



「あれ……? 何で、泣いてるんだろう……」



自分でも分からない。


でも、心にあった何かが少し溶けた気がした。


少しだけ、心が軽くなった。



こんな空気の中、沈黙を破ったのは銀髪のピアス男だった。



「蓮央ぉー!! なぁに女の子泣かせてんだよ!それじゃあお前、女遊び野郎って呼ばれるぞ!!」


「諒真だけには言われたくねぇよ...」


「ひどい、蓮央がいじめるぅぅ!!
あたしにあんな事やこんな事したくせに!!」


「お前をいじめた覚えも襲った覚えもねぇよ!! ウザイからやめろ!!」



南蓮央がキレ気味に怒鳴ると、緑の彼が
口を挟む。



「確かに諒真さんウザーい」


「ああぁっ!! 真浩までぇぇ!!!!」



すると、赤髪くんがお出ましになる。



「諒真先輩煩い黙れ死ね」


「歩!?
最後に何気ひどいこと言ったよな!?」


「じゃあ、天に召されてください」


「それ死ねと同じだっつーの!!」


< 44 / 469 >

この作品をシェア

pagetop