Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
蓮央の黒い髪の間から、睡蓮化のような青い髪が現れる。
微笑む蓮央の手には、ウィッグが。
「きゃあ!!青髪よ!?」
「ウィッグってことは……地毛なの!?」
「じゃああの子ももしかしたら…………」
周りのお母様が騒ぎ出す。
あの3人組は、何も言えずに固まっていた。
「正真正銘、地毛の青髪です。これで信じてもらえました?」
ふわりと蓮央が微笑むと、3人は顔を真っ赤にしてすごすごと引っ込んだ。
蓮央は騒然とする教室を見回して、葵を抱きなおす。
「貴方達の子供と葵の何が違うんです?みんなと同じ、小学校生活に胸を躍らせる子供ですよ?髪の色くらいで差別しないでもらいたいんですが」
「蓮央……」
「また誰かが葵を髪のことでいじめたら、親であろうが子どもであろうが俺なりに言わせてもらうんで。ではさようなら」
言いたいだけ言うと、蓮央は葵を抱っこしたまま私の手を引き教室から出た。