Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
○葵の強さ
蓮央は無言のまま葵と私を車に乗せ、発進させる。
葵も、不安げに自分の父親を見上げるばかり。
「パパ……?」
「葵…ごめんな」
蓮央が、ゆっくりと口を開く。
「パパがこんな髪だから、葵も苦しいんだよな……。黒く、するか?」
「え……?」
私も葵も、目を見開く。
黒くするということは、染めるということ。
葵にとってもそのほうがいいのではないかと、内心思ってはいたけれど……。
ちらりと葵を見ると、葵は俯き加減に呟いた。
「…………やだ」
「……葵?」
まさかの拒否に驚く。
葵は顔をあげて、力強く言った。
「あおいのが、すきだもん!!かみさまからのプレゼントなんでしょ?」