Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「お前も帰れ、咲誇。もう12時だぞ」
南蓮央に言われて、ふと時計を見ると確かに日付が変わっていた。
でも、私は帰りたくない。
あんな家なんかに、帰りたくない。
だから泊まるところを探していたの。
「……やだ。帰らない」
「はぁ? お前、何言ってんだよ。駄々こねてないでさっさと帰れ」
駄々なんか、こねてないし。
「どうしても帰らない気か?」
南蓮央が、私の顔をのぞき込みながら言う。
私が頷くと、彼は面倒くさそうな顔をしてソファーから立ち上がった。
「来い、咲誇」
言いながら私の手を引き、階段を下りる。
そこにはもう幹部の奴らしか残っていなかった。
「あれ? 蓮央帰るのか? 早くね?」
圭太がバイクのキーを回しながら尋ねてくる。
「あぁ、悪ぃな。今日はお前らだけでやってくれ」
「りょーかい」
ビールの缶とタバコを取り出して床に座り込む幹部たち。
・・・飲酒、喫煙もするのか。
さすがは不良。