Am I What Colors?ー元姫の復讐ー



酔ったら諒真さんがうるさそうだなぁと思っていると、南蓮央にヘルメットをさし出された。


黒くて格好いいヘルメット。


彼の隣には大きなバイク。


……えーと?



「……何?これ」


「メット。つけろ」


「何で?」


「乗せてやるからに決まってるだろ。ほら早くしろ」



半ば無理やりつけられ、私は南蓮央の後ろに乗せられた。



「しっかり掴まれよ」



腰に手を回され、密着してしまう。



こんなにくっつくのは……なんか照れる……



「何だよ、照れてんのか?」


「っ!! ち、違う!!」



からかうように言われ、つい誤魔化してしまった。


南蓮央は楽しそうに笑うと、バイクのエンジンをかけて発進させた。


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